味覚に関する知識

「今さら聞けない“甘味”のコト 第3回(全4回)」

人の生命活動のエネルギー源として重要な栄養素は、ブドウ糖です。ブドウ糖は、いわば自動車のガソリンに当たる人体の燃料で、血液中のヘモグロビンによって運ばれてきた酸素と反応して燃焼し、その際にエネルギーを生み出しています。 30_a

脂肪も燃焼されて運動のエネルギー源となりますが、神経細胞は細胞内にエネルギー源を蓄えておくことができないため、脳などのエネルギー源になるのは血液中から取り込むブドウ糖だけです。人体が消費するエネルギーの約20%を消費している脳は、ブドウ糖の供給がなくなると数分でその機能を失ってしまいます。

人体組織中には糖質はわずか3%以下しか含まれていないため、糖質は食物から摂らなくてはなりません。食物による摂取エネルギーの60%程度は糖質から摂ることが好ましいといわれています。

また、神経活動が行われる際にブドウ糖が使われることから、血中にブドウ糖が豊富にあると記憶力が増す、といった実験結果も報告されています。さらに、ブドウ糖や砂糖などの甘味物質は、鎮痛や快感作用の効果を持ち、ストレスを解消し安らぎを覚えさせてくれるといった報告もあります。

血液中のブドウ糖濃度である血糖値は、常に一定になるように保たれています。食事の直後にはブドウ糖が補給されるので血糖値は上がります。これを下げる働きをするのがインスリン。血液中に増えたブドウ糖に反応して、膵臓から分泌されるホルモンです。

このインスリンを膵臓が適正に分泌できない、あるいは、インスリンが正常に機能しなくて、血糖が恒常的に高くなるのが糖尿病です。糖尿病は、生活習慣病の代表的な疾患で、過食や運動不足などが要因と考えられています。

食後の血糖値の上昇を示す指標をグリセミックインデクス(GI/Glycemic  Index)と呼びます。この値が低い食品ほど食後の血糖が上昇しにくく、糖尿病を起こしにくいといわれています。グリセミックインデクスの値を見ると、砂糖はそれほど高い値ではないことが分かります。

糖尿病や肥満によるさまざまな症状を持つ人でなければ、砂糖の摂取をきびしく制限する必要はないようです。

ただし、甘いものばかりを食べると、血糖値が上昇して満腹感は得られますが、他の食べ物が食べられなくなるので、必要な栄養素を摂取できなくなってしまう恐れがあります。

糖質が有効にその機能を発揮するのはたんぱく質やビタミン・ミネラルなどが補強し合った時。糖質以外の栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

「今さら聞けない“甘味”のコト 第2回(全4回)」

砂糖は化学的にはショ糖と呼ばれ、ブドウ糖と果糖が結合したものです。ブドウ糖と果糖はそれ以上分解されない単糖類で、これが結合したショ糖は二糖類に分類されます。単糖類が数個結合したものをオリゴ糖、単糖類が多数結合したものを多糖類といいます。一般的に単糖類、オリゴ糖は甘味がありますが多糖類には甘味がありません。 29_a

糖類は種類によって、甘味の強さ、甘味を感じる時間の長さ、温度による変化に違いがあります。砂糖は温度にかかわらず甘さがほぼ一定ですが、果糖は低温では甘く、高温では甘さが減少します。フルーツを冷やして食べると甘さが増しておいしくなるのはそのためです。

日本料理で砂糖は、甘辛く煮込んだお惣菜や照焼き、三杯酢、すき焼、酢飯など、なくてはならない調味料です。西洋料理では砂糖はあまり使われませんが、お菓子やジャム作りなどには欠かせません。

さまざまな料理で砂糖が使われるのは、単に甘味をつけるのだけが目的ではありません。甘味には、他のどの味とも調和し、多様な味を作り出す性質があるためです。醤油と砂糖の甘辛い味付けは、砂糖の甘味が塩味の刺激を適度に緩和します。甘味と酸味は、お互いの味を緩和させ、穏やかで柔らかい甘さと酸味の味になります。

また、日本料理では表だって甘味を感じさせることなく隠し味として砂糖を使うことで、独特の風味と奥行きを作り出しています。

甘味は、味の強弱の許容範囲が広いことも特長として挙げられます。たとえば、おいしいと感じられる塩分濃度は、すまし汁で0.6~0.8%前後の狭い範囲ですが、砂糖は、隠し味に少量使うものから、3~10%程度の煮物、さらに大量に使う煮豆や餡などまでおいしく食べられます。

こうした甘味の特長が調味料としての砂糖の利用価値を高めているのです。

砂糖が多くの料理や加工食品に利用されているのは、味だけではなく、砂糖に溶解性・吸水性・保水性・加熱変化など物理的・化学的なさまざまな特性があり、その特性が料理や食品のおいしさに役立っているためでもあります。

砂糖の保水性は、腐敗を防止するほか、デンプンの老化防止や油脂の酸化防止にも役立っています。保存食品であるジャムには砂糖は欠かせません。それは防腐効果があるためだけでなく、砂糖が果物中のペクチンをゲル化してゼリー状に固めるからです。

照焼きなどの調理では、砂糖が加熱によってアメ状になって照りができ、おいしそうな焼き色も生み出します。砂糖は加熱によってその状態が変化し、約105℃で粘性を帯びたシロップ状になり、130℃ぐらいからアメ状になり、さらに150℃ぐらいになると褐色にカラメル化します。照焼きなどでは、醤油に含まれるアミノ酸とメイラード反応を起こして、茶褐色の焼き色と香りが醸し出されます。

その他にも砂糖には、イーストの醗酵を促進したり、乳化を促進し泡立ちを保持する働き、たんぱく質の凝固抑制作用など、さまざまな性質があります。これら砂糖独特の性質は、お菓子作りをはじめ、さまざまな食品加工に利用され、食生活に潤いをもたらしています。

「今さら聞けない“甘味”のコト 第1回(全4回)」

甘味は万人に最も好まれる味。そして、甘さを生み出す砂糖は、さまざまな料理や食品に使用され、多様な味の世界を生み出しています。しかし、一方では、健康志向やダイエット願望から、甘味や砂糖に対してマイナスイメージも存在します。改めて、甘味や砂糖が、食品のおいしさにどのような影響を与えているのか。健康とどのような関係があるのかを探ってみました。 28_a

甘味は年齢、人種、性別を超えてだれにでも好まれる味です。子どもにとって甘いものイコールおいしいものであり、大人でも疲れたときには甘いものが欲しくなります。それは甘味が、消化吸収が速くて即効性のエネルギー源になる砂糖など糖類のシグナルになっているからです。

糖類は炭水化物とも呼ばれます。植物は、太陽のエネルギーを利用して、光合成によって炭酸ガスと水からデンプンなどの炭水化物を作ります。できた炭水化物は、多様な糖の形で、茎や根や果実に蓄えられて、植物の生命活動のエネルギーに利用されます。ジャガイモならデンプン、果物ではショ糖やブドウ糖や果糖、サトウキビの茎やテンサイの根にはショ糖としてたくさん蓄えられます。砂糖は、自然に存在するこのショ糖を取り出して純粋な結晶にしたものです。

ショ糖はさまざまな植物に含まれていますが、一般の家庭で使われる上白糖やグラニュー糖などの原料となるのはサトウキビとテンサイです。どちらが原料でも精製して出来る砂糖に変わりはありません。これらの砂糖は原料からショ糖の結晶だけを取り出したもので分蜜糖と呼ばれます。

黒砂糖の場合は製法が異なり、原料であるサトウキビの搾り汁からざっと不純物を除き濃縮したもので含蜜糖と呼ばれ、ショ糖以外の成分が15~25%含まれています。

砂糖は純度が高いほど上品でさっぱりとした甘さになり、他の成分が含まれるとかえって甘さが強まり風味が生じます。黒砂糖が強い甘味を持ち風味があるのはそのためです。

さまざまな種類の砂糖は、結晶の大きさの違いや甘さの違いを活かして、用途によって使い分けられます。

あなたの味覚は大丈夫?16のチェックリスト

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こんにちは。味覚カウンセラー協会の斉藤です。本日は、久しぶりに味覚に関することを記したいと思います。

「味覚カウンセラーは、味覚チェックリストを基に、

味覚カウンセリングを行う」のですが、

その味覚チェックリストを、現在、協会にて作成中です。

味覚に関する様々な専門家の意見を集約いたしますので、

なかなか大変な作業ではありますが、

しっかりと作り上げていければと思っております。

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以下、16のチェックリストとなります。

当てはまる数が多いほど、「味覚危険度」が高くなります。

(※現段階では、協会の公式としてではありません。ご了承下さい。)

□1.食事にかかる時間は、なるべく短くしたい。

□2.食事中「酸味が強い、うま味がする」など味の種類を意識していない。

□3.甘いものと、しょっぱいものを交互に食べることがよくある。

□4.濃い味が好きだ。

□5.お酒はよく飲む方だ。

□6.たばこを吸っている。

□7.コンビニや、ファーストフード店をよく利用する。

□8.「安くて、おいしい」食べ物に目がない。

□9.ラーメンが好きだ。

□10.雑誌やテレビで話題の食べ物をよくチェックする方だ。

□11.仕事が忙しく、ストレスがたまっている。

□12.食品や飲み物に表示されている原材料などを意識したことがない。

□13.ジュースの「甘味」が人工甘味料か砂糖なのか意識したことがない。

□14.美味しいと感じた時、「おいしい!」以外の表現が分からない、できない。

□15.なぜ、自分はこの味を美味しく感じるのか、改めて考えたことはない。

□16.食材の旬がいつなのか分からない。

さて、皆様は、いくつ当てはまったでしょうか。

【速報】2012年“味覚”5大ニュース

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08_a 2012年も、残すところ、あと数日。

今年の味覚5大ニュースをまとめてみました!

1位

「カルシウム味」は味覚のひとつ?

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4つの基本味に、5番目として「うま味」が加わったように、

「カルシウム味」も基本味に加えるのやも知れません。

http://www.kirinholdings.co.jp/csr/food-life/column/episode/vol9-1.html

2位

2013年の味のトレンドは、「苦味」?

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苦味のある食品・飲料が日常生活のあらゆる場面で、

精神的な"スイッチ"、"気分転換"といった,

「アクセント」として摂取されるみたい。

http://news.goo.ne.jp/article/internetcom/trend/internetcom-20121019004.html

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121018-00000689-playboyz-bus_all

3位

2012年の味覚トレンドは「ヘルシー旨辛」だった!?

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日経レストランの行っている「消費者味覚調査」によると、

「旨・辛は好きだけど、全体に薄味でなくてはイヤ」という

「ヘルシー旨辛」トレンドが広がっていたようです。

このトレンドを読んでいたのか、

上記画像のような「やみつき旨辛」をコンセプトとした商品も

発売されていましたね!

http://nr.nikkeibp.co.jp/blog/multiscope/20120531/

http://www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2012/10/post_781.html

4位

『美味しい』とは、『各味の要素がほぼ同じ強さで釣り合うこと』

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味覚を定量的に解析するセンサーを開発した、

慶応義塾大学の鈴木隆一研究員によると、

濃い味の次のトレンドとして注目される「ボディ感」。

単一の味のみ濃い、のではなく、

複数の味覚の組合せで深みとコクがある味、

つまり『ボデイ感がある味』にすれば、

『これは新しい!』と味覚が反応する、とのこと。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120515/1040955/?ST=life&P=1

5位

国際味覚審査機構「iTQi」で「優秀味覚賞 三ツ星」を獲得!

通販限定のカゴメ『毎日飲む野菜』

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「iTQi」は、曖昧な基準で評価されるモンドセレクションとは違って、

より明確に詳細な評価がされることで知られています。

今回の受賞は、本当に凄いものですね!

今すぐ、飲みたい!

以上、2012年、味覚5大ニュースでした。

また来年もよろしくお願いいたします。