味覚の不思議

2014年も、“うま味の相乗効果”に期待!

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23_a 日本でだしと言えば昆布、鰹節、煮干し、干し椎茸が有名です。

これらは単独でもだしが取れますが、

二つの素材を組み合わせることでうま味が強くなり、

より複雑な風味を楽しむことが出来ます。

この組み合わせただしを「あわせだし」と言います。

なぜ二つの素材を組み合わせるとおいしいだしになるのでしょうか。

それは、うま味の「相乗効果」を利用しているからなのです。

昆布のうま味成分はグルタミン酸、鰹節や煮干しのうま味成分はイノシン酸、

干し椎茸のうま味成分はグアニル酸です。

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「日本うま味調味料協会HP」より。

http://www.umamikyo.gr.jp/knowledge/component.html

アミノ酸系のグルタミン酸と核酸系のイノシン酸を一緒にすると、

単独のときよりも強いうま味が出ます。

なぜこのような効果が出るのか。 未だはっきりとしたメカニズムは解明されていませんが、

グルタミン酸かイノシン酸のどちらかがうま味受容体に結合すると、

もう一方の受容体への結合力が強くなるためではないかと考えられています。

「酸っぱい!」が長続きしないのはなぜ?

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もうすぐ、クリスマス。 22_a

プレゼントはもうお決まりでしょうか。

私は、珍しい調味料のセットを検討しています。

今回は、『酸味』についての、お話です。

(画像は、アプリコットとオレンジのビネガー。最近のお気に入りです。)

 

酸っぱい味は、長続きしないことが知られています。

酸っぱい味の酸、つまり水素イオンですが、

唾液にはこの水素イオンを減らす働きがあります。

唾液に含まれている重炭酸イオンがその働きを担っていますが、

これを水素イオンの緩衝作用といいます。

酸っぱい食べ物の代表、

梅干し、レモンなどを想像するだけでも唾液が出てくるのは、

条件反射とよばれる現象です。

以前食べた酸っぱい味を覚えているために、

考えただけでも唾液が出てしまうのです。

実際に酸っぱい食べ物を食べなくても、

口の中では酸っぱい味を弱める準備が出来ているというわけです。

実は、唾液に含まれる成分は、

出てくるスピードによって変化することが知られています。

食事中の唾液の重炭酸イオンの濃度は、

食事をしていない時よりも、

なんと約五十倍にも増加しているのです。 反射的に、「酸っぱい」を中和しようとする仕組みが、

酸味を長続きさせない理由だったのです。

鼻をつまむと、ピーマンが食べやすくなる理由

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早いもので、今年も残りあと一カ月。 来年にうまくバトンを渡せるよう、

残りの日数を、大切に過ごしていければと思います。

今回は、「風味」の話です。

舌の味蕾は味を識別し、鼻の神経はにおいをかぎ分け、

それらの情報が脳で1つに統合されることにより、「風味」として認識されます。

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鼻をつまむと、苦手なものでも食べられてしまうのはなぜでしょう?

子供の頃、トマトやピーマンを鼻をつまみながら食べませんでしたか?

トマトやピーマンを嫌いな理由が、酸っぱいとか苦いとか味だけのせいならば、

鼻をつまんでも何の効果もありません。

鼻をつまんだら食べられるということは、

それは味そのものではなく、「においが苦手」だということになります。

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においの分子が鼻腔に入るには、二つの経路があります。

一つは、呼吸により鼻の穴を通り前方から入る場合です。

もう一つは、口の中、のどからほんの少し手前を通り後方から鼻腔に入る場合です。

口の中の食べ物のにおいは、鼻から息を吐き出すときに、かえって強く感じられるかもしれません。これは、肺から上ってきた呼気により口の中のにおいが運ばれ鼻腔に到達し、鼻の穴に排出されるからです。

鼻をつまんだ場合、口で呼吸することになります。

すると、口の中のにおいは鼻腔に上がらず、吸気とともに肺のほうへと送られてしまうので、口の中のにおいを鼻腔で感知しにくくなるのです。

なぜ薬は苦いのか?

味覚カウンセラー協会の斉藤です。 本日は、薬の苦味についての、お話です。

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西でも東でも、「苦い味のしない薬はない」という諺があります。 事実、薬には苦いものが多いです。 人を含む動物にとって、苦味は毒の味として認識されています。 しかし、毒の中には強い薬理作用を持つものが多くあり、その化学構造を少し変えることにより、毒性のない薬に変身するものもあります。

一般に多くの薬は、細胞膜に存在する受容体のポケット状の部分に結合して、 薬理作用を発現します。このポケットは水になじみにくく脂質になじみやすい性質を持っています。

薬の分子にも疎水性の部分があるので、薬はポケットにすんなり結合できて、 低濃度でも薬理効果が生じます。

疎水性の強い物質ほど、苦味が強い傾向があります。 苦味は、味細胞膜に存在する苦味受容体のポケットに苦味物質が結合するために生じます。

このポケットも疎水性なので、 薬のような疎水性の大きい物質は、ここに結合しやすいので苦いのです。

おしるこに塩ひとつまみ。甘みが増す2つの理由。

皆さん、寒くなってきましたね。 年末に向けて、いかがお過ごしでしょうか。 今回は、そんな寒い季節にぴったり。 「おしるこ」と味覚の話、です。

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おしるこに塩をひとつまみ入れると甘みが増します。

この甘み増強効果には、大きく二つの理由があります。

一つ目の理由は「対比」といわれる、

質の異なる刺激を同時に与えたときに一方の質の強度が強くなる現象です。

おしるこで「対比」を起こすには、塩をほんの少し入れたときだけです。

入れすぎると逆に甘みを弱めてしまいます。

「対比」はどんな味の組み合わせでも起こるわけではありません。

おしるこに酸っぱい味を加えても甘みは強くなりません。

また、質の異なる刺激を「同時」ではなく「続けて」与えても「対比」は起こります。たとえばはじめに食塩水を味わい、それから砂糖水を飲むと甘みが強く感じられます。これは「継続対比」といいます。

対して、同時に起こる対比を「同時対比」といいます。

「対比」のメカニズムはまだよくわかっていない部分も多いのですが、実験では舌ではなく脳のレベルで起こっている可能性が高いことが示唆されています。

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二つ目の理由は、

脳だけでなく受容体のレベルでも増強効果が生じているということです。

舌には味蕾があり、その中の味を感じる細胞には甘味受容体があります。

甘味受容体には砂糖などの分子が入るポケットがあります、

砂糖を甘く感じるのは、砂糖分子がこのポケットに入るからです。

食塩は受容体の形を若干変えます。

その結果、砂糖分子はポケットに入りやすくなり、甘みを強く感じるようになるのです。

5分でわかる!あなたの体にピッタリのお酒を見つける方法

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12月に突入し、

いよいよ忘年会シーズンに突入ですね!

どうせ飲むなら、

あなたの体にピッタリのお酒を飲みませんか。

今回も前回同様

伏木亨(ふしき とおる)先生の著書から、 興味深い情報をご紹介いたします。

①ヒト

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現代人の味覚や食行動は、

生命を維持するようなものとは、程遠く、

摂取した栄養素が必要量を満たしたとしても、

うまいものを欲してしまう、とのこと。

同様に、お酒を選ぶ基準も、うまいか、どうか

②ラット

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人間と同じようなうまさは求めず。

栄養素やカロリー、雑味の少なさなど、

生きていくために有利な内容の飲料を好ましい

として選択する。

③ヒトも、ラットも

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そんな感じで、

明らかに、選択の方法が違うヒトとラットなのですが、

ラットが選ぶ銘柄と、

人間が、極限近くまで大量に飲んだあと、

それでも美味しく飲めた銘柄は、

ほぼ完全に一致したとのこと。

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◆まとめ

あなたが、いつも最後に飲んでいるお酒は、

何でしょうか。

私は、だいたい、

ビール→チューハイ→焼酎→ときて、

ウイスキーで締めます。

ですので、

ウイスキーが、私の体にピッタリのお酒、

と言えるのかもしれないですね!